電通に立ち入り調査

 三田労働基準監督署と東京労働局が14日、女性社員が過労自殺した広告大手の電通に立ち入り調査に入りました。

 自殺した女性社員の勤務状態から、同社では日常的に違法な長時間労働が行われていた疑いが強まり、「過重労働撲滅特別対策班」を含む労働基準監督官らが汐留の本社ビルに入り、労務管理の資料の確認や人事担当者への聞き取りなどを行ったと言う事です。

 関西(大阪市)、京都(京都市)、中部(名古屋市)等3つの支社にも各地の労働局が調査に入っており、立ち入りや聞き取りは今後も断続的に行われる見込みです。

 本社と支社を同時に、しかも抜き打ちで調査というのは異例のことだそうです。しかも、過重労働撲滅特別対策班と言うのは、長時間労働調査の専門部隊。当局が事態を重視している事の現れでしょう。

 自殺した女性社員のツイッターには、休日出勤や、午前4時まで仕事をしていたことが残っており、かなり過酷な状況だったようです。しかも、同社では1991年にも過労自殺が起きており、今回が二人目の自殺者。更に言うと、長時間労働以外にもパワーハラスメントやセクシャルハラスメントも確認されており、電通という会社の社風に問題があった可能性が高いと言わざるを得ません。

アップルに3億240万ドルの支払命令

 アップルがVirnetから特許侵害で訴えられていた裁判で、アップルに3億240万ドルの支払いが命じられました。

 特許侵害が認められたのは「FaceTime」と言うアプリケーションに関連する2件の特許で、VirnetX社が2010年からアップルを相手取って起訴を起こしていました。2件の起訴を一本化した後の2月、アップルに対して6億2560万ドルの損害賠償を支払うよう命じる判決が出ましたが、8月に2件の審理は個別に行う必要があるとの裁定
が下され、判決が覆っていました。

 VirnetXは、大手の技術系企業を特許侵害で訴えて多額の賠償金を得る、「特許ゴロ」として有名な企業です。マイクロソフトもVirnetXに特許侵害で訴えられ、2億ドルの支払いを命じられています。また、VirnetXは現在、通信・ネットワーク機器の大手企業アバイヤやシスコシステムズ等を提訴している最中でもあります。

 実際に製品を作ったりサービスを提供する事は無く、特許料と特許侵害に対する賠償金で利益を得るVirnetX。同社は設立当初、VPNの構築技術で多くの特許を取得。その後、この技術が広く使われるようになると、次々大手企業を特許侵害で提訴し、同社の収入はVPN関連技術のライセンス供与によるものが大半を占めています。今回の裁判でもVirnetXは3億240万ドル、日本円で300億円以上を手に入れており、リスクを取らずに利益を最大化する、賢い戦略と言えるかも知れません。